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【働き方の変化×地域の交流拠点×ワーケーション】新たな働き方(ワーケーション)や地域の魅力を体験

 コロナ禍により、リモート勤務などの新たな働き方が広がってきている中で、「ワーケーション」というキーワードを、よく目に耳にしますよね。「ワーク」と「バケーション」を取り合わせた言葉ですが、言葉だけ聞くと「なんか楽しそう」と感じてしまいます。人によっては「旅行先で仕事だなんて」と思う人もいるかもしれません。

 そこで、実際に取組んでいる企業や施設を訪問し、目的や意義、現状を理解することと、実際の課題などを知るために体験しに行ってきました!

≪地域の交流拠点・オープンイノベーション施設を知る≫
 長崎県内各地に地域の交流拠点が開設しています。その一つが今回、訪問した施設「Mogi Note」です。宿泊施設である「月と海」に併設されていて、宿泊も可能です。代表の大島様にお話をいただき、茂木に施設を開設した理由や将来の目標などをお聞きすることができました。

「月と海」内にある「波まち食堂mog」雰囲気のいい空間です。

 訪問した学生たちからも、次のような気づきを得ることができたようです。

○感想1
 茂木では、海を目の前にしながらワーケーションすることができ、素晴らしい施設だと感じました。仕事がひと段落した時に、一面に広がる海や潮のにおい、波の音が体を癒してくれる最高の場所でした。また、この施設の、ワ―ケーション以外の目的も知ることができました。それは、過疎化が進んでいる茂木を活性化せるための議論の場や、県内外企業・学生との輪が広がるようなイベントを開催し、長崎の「まちづくり」を行うことです。仕事場所を提供しているだけではなく、長崎をより豊かに、いろんな人をつなげる場として提供していました。大島さんは、「まちづくり」をテーマに掲げ、長崎を発展させるように尽力しており、とても感動しました。

Mogi Noteの一室で大島様から説明いただきました。
波の音、潮の香りを感じながらお話を伺う。贅沢な時間です。

○感想2
 茂木の月と海は地域活性化のための手段であると感じました。長崎の人口が減少傾向であることを自分は仕方がないことだと思っていましたが、月と海のような施設によって長崎には住んでいないが長崎を訪れたときの拠点となり、さらに訪れる人を増やすことに繋げていることを教えていただいた。このような形の地域活性化があるのかと感銘を受けました。長崎県で仕事することは給料以前に自分のなかでは生まれ育った場所である安心感といった点で価値があると改めて思いました。

長崎市茂木の自然を感じながら、仕事をするもよし、読書をするもよし、ただのんびりするもよし。
いずれにしても寛ぐことができる空間です。猫と一緒に(笑)

○感想3
 最初に訪れたオープンイノベーション拠点、「Mogi Note」では、外部から企業を誘致し、共創の場を創って、地元の課題に取り組んでいました。私たちが普段から感じている地元の将来に対する不安は、地元の視点、すなわち内部の偏った視点により、モヤモヤとして捉えにくいものです。そこで、外の視点を取り入れることで、地元の課題を再構築するところから始めるという取り組みは、課題の特定に大きく貢献しており、納得できるものでした。この場所をワ―ケーション先に選んでいるCACで働く人たちからは、「オーシャンビューにより、気分転換ができる」や「市街地から近距離にあり、移動にほとんど時間がとられない」などの意見を伺うことができました。特に後者については、自分自身が通学でほぼ毎日数時間を移動時間に使い疲労が蓄積する感覚を知っているので、とても共感できました。

元料亭だった場所をリノベーションしていることもあり趣のある空間も残っています。
この空間をどのように使用するのか等も想像力をくすぐります。

≪実際に取り組んでいる長崎県への誘致企業:シーエーシー(CAC)皆さんに話を聞く≫
 施設を訪れることで、表からしか見ることができなかった具体的な内容を知ることができました。さらに施設を利用する企業側として教えていただいたのが、長崎に進出している企業「株式会社シーエーシー」です。新たな拠点である長崎をいかに有効活用するべきかと、新たな働き方も含めて様々な形にチャレンジされている企業だと感じることができました。

自宅の部屋でもなく、大学の講義室等でもなく、普段と違う空間で企業研究。
心地よい緊張感でお話を伺ったあとは、自転車で地域散策に言った学生も♪
これぞワーケーション(笑)

 Mogi Noteでは、オンラインでシーエーシーの社員の方と繋ぎ、企業のことはもちろんワーケーションに取り組んでいる目的などを教えてもらいました。翌日には今回シーエーシーの皆さんが使用している雲仙市の施設にも直接伺い、雰囲気を感じてきました。
 前日に話を聞いていることもあり、それを踏まえて雰囲気を感じることができたと思いますし、学生の感想が次の通りです。

廃校を利用した交流拠点となる施設「雲仙BASE」
自然と懐かしさを感じながら過ごすことができる空間です。

○感想4
 雲仙BASEでは、茂木とは一風変わって、森林に囲まれた静かなところでした。廃校した学校を利用していることもあり、ワ―ケーションを行う施設以外にもいろいろな機能がありました。企業の人たちは、朝からゴルフに行ったり、近くを電動バイクで疾走したりして、仕事の合間をうまく活用して、気分転換を行っていました。ワ―ケーションを行う前と後で、仕事の支障はないだけではなく、仕事の生産性が向上し、時間管理もよくなったと言われていたことは印象に残りました。
 長崎をワ―ケーションの拠点としたのは、災害の発生率の低さ以外にも、地域の人たちと関わりやすく、新しい事業が発展しやすいとの意見もありました。確かに、雲仙BASEでは、訪れた人たちが名刺を壁に貼っていましたし、そこで、人の輪が広がり、新たなチャンスが生まれると感じることができました。

体育館も健在。息抜きに運動でもできます。童心にかえりそうです。
ボッチャ用のラインもシーエーシーさんによって引かれていました。
様々な人たちが交流できる空間として再活用されていると、なぜか嬉しくなっちゃいます。

○感想5
 ワーケーションは良い部分もあるが悪い部分もあることが分かりました。いい点ではいつもと違う環境であるため仕事に集中できる点や仕事が終わったあとや合間に旅行やリフレッシュが出来、モチベーションの向上に繋がるなど仕事の効率が上がるといった点です。その反面、違う環境で仕事することが大きなストレスになったりワーケーションをする場所までの移動が長時間なったりすると疲れてしまう点や休みは休みでしっかり遊びと仕事を区別したい人にはワーケーションを取り入れる意味が薄れてしまうなど人によって悪い効果になってしまう点があると感じました。
 IT業界など業種によっては、自社のオフィスが必ずしも必要ではなくオフィスは仕事をする場所ではなく環境さえそろっていれば様々な場所が職場になることを、今回のワーケーション等の話を聞いて感じました。

気軽に質問ができるようにと、雲仙地獄を巡りながら話しましょうと提案いただきました。
おかげで学生たちも緊張が解けて、ここに質問などができたようです。
このような気分転換もすぐにできるのはいいですよね。

○感想6
 今回の訪問で、働くということへのイメージが変わりました。服装はラフだったり、好きな時に休憩したり、観光地を巡ったりと楽しそうでした。そのためか自分もすごく話しやすく働きやすそうだなと感じました。平日の日程を見ると予定がぎっしり詰まっていて忙しそうでしたが、やる時はやる、休む時は休むといった雰囲気が見られました。出勤している時間はずっと自分の机に向かっているイメージがあったので驚きました。
 また、働く場所も魅力的だなと感じました。オフィスが自然の中にあり、森や湖なども見られました。風の音も聞こえるほど静かだったので、集中しやすい環境が整っているなと感じました。

ワーケーションを実際に行っている社員の方たちとも意見交換できました。
働くということ、仕事をするということのイメージが変化している状況です(笑)

≪まとめ≫
 ワーケーションという言葉は知っていても、実際にはどんなものなのか知らない人も多いかと思います。それは実際に向き合って取り組んでいる企業がまだ少ないという点もあるのだろうと感じています。
 それでも今回、実際に取り組んでいる企業やその施設を訪れることができ体験できたのはいい機会でした。これは長崎の様々な地域に施設が作られていて、活用が進んでいるからなのかもしれません。

H.U.B雲仙にも連れて行っていただきました。
仕事に集中できる環境でありながら、ふと目を向けると大自然の大パノラマ。
一気にリフレッシュされます。ここをそのままオフィスにしたい!(笑)

 これは他県に住んでいるから可能なのではなく、長崎県内においても知らない地域を訪れて環境を変えることで、新たな発想を得ることに繋がるのだろうと感じています。

○感想7
 今回のワ―ケーション体験を通して、ワ―ケーションはとてもいい機能を果たしていると思いました。今まで、具体的に働くことのイメージができていませんでしたが、実際に体験してみたことで、体験してみないとわからないことも知れ、働き方の概念が変わりました。ワーケーションという働き方は自分に合っていると感じたこともあり、今後の就職の際には、ワ―ケーションを行っている企業なのかも注目して検討していきたい。

○感想8
 ワ―ケーションという新しい働き方を疑似体験してみて、「どのような働き方をしたいか」ということについて初めて真剣に考えました。これまで、「どんな仕事に就くか」ということばかりを考えてきたので、「働き方」という新しい選択肢を得ることができた今回の訪問は、私にとって極めて貴重な経験となりました。
 シーエーシーの方と話しをして感じたことは、大学に入学し就職を考えたとき自分が専攻したものに関連する業種に就職するのが普通だと思っていましたが、自分がやりたいことが出来る会社ならそこにこだわらなくてもいいのではないかと思いました。

○感想9
 コロナ禍を通じて働き方も変わってきているため、このように柔軟に対応している会社で自分も働きたいなと思いました。短い時間でしたがすごく楽しく、充実した時間を過ごせました。

 今回、ご協力いただきました、株式会社シーエーシー様、月と海Mogi Note様、本当にありがとうございました。

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